ヴァイオリニスト 前田妃奈さんにインタビュー

東京フィルハーモニー交響楽団

憧れていたチャイコフスキーの協奏曲を、東京フィルハーモニー交響楽団とともに演奏します。

すでに国内外のステージで演奏を披露する若きヴァイオリニストの前田妃奈さん。都民芸術フェスティバルでは東京フィルハーモニー交響楽団の公演にソリストとして登場し、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を披露してくれます。オーケストラとチャイコフスキーを弾くまではヴァイオリンは辞めない、そう思っていたという彼女は、今回への公演への想いもひとしお。その見どころについてお話いただきました。

前田妃奈(まえだ ひな)

大阪府生まれ。2022年、伝統と格式を誇る第16回ヘンリク・ヴィエニアフスキ国際ヴァイオリンコンクールで優勝し、国際的に注目を集める新進気鋭のヴァイオリニスト。2023年には、およそ20カ国、60地域での演奏会に出演。小栗まち絵、原田幸一郎、神尾真由子の各氏に師事。公益財団法人江副記念リクルート財団第48回奨学生。現在、東京音楽大学に特別特待奨学生として在学中

3つの楽章全てに見どころがあるヴァイオリン協奏曲。オーケストラとの共演が楽しみ。

──今回、前田さんが演奏される楽曲をご紹介ください。

今回はチャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35」を演奏させていただきます。この曲は私がヴァイオリンを始めた頃からの憧れの曲。「オーケストラとチャイコフスキーを弾くまではヴァイオリンは辞めない」、小さい頃からそう思いながら演奏してきました。第1楽章は壮大なカデンツァからオーケストラが加わるところが素敵です。第2楽章は暗く悲しい冒頭から光を感じる中間部。第3楽章はオーケストラと作り上げる最後が見どころになっています。

──今回は東京フィルハーモニー交響楽団と共演されます。ご自身も憧れだったと語られたオーケストラとの舞台、楽しみにされているファンも多いと思います。

東京フィルハーモニー交響楽団さんとは今回が初対面になります。皆さんと良い音楽を作り出せるようがんばって練習しようと思います。

海外ツアーで演奏する日々、少しずつ「海外もいいかも」と思えるように。

──第16回ヘンリク・ヴィエニアフスキ国際ヴァイオリンコンクールで優勝おめでとうございます。国内外で演奏の機会も多くなったと思います。現在は、海外で活動中と伺っていますが変化した事はありますか? また、リフレッシュ方法などあればおしえてください。

ありがとうございます。実はもともと、海外には抵抗があるタイプでした。でもツアーの途中で「海外もいいかも」と思えるように。それでも、ツアーが終わる頃にはやっぱり「日本がいいや」と思うようになりますね(笑)。リフレッシュ方法は、そうですね……とにかく寝る! です。

さまざまな音に包まれる。オーケストラだからこその体験です。

──今回の都民芸術フェスティバル「オーケストラ・シリーズ」で、初めて前田さんのヴァイオリンを観賞される方も多いかと思います。どういうところを観てほしいでしょうか?

どんな風にでも、観て、聴いてください。演奏を聴いているときに思いつくアイデアや思い出す出来事、イメージなどを大切に。演奏者と会場とお客様、みんなで作り出す時間を一緒に楽しみましょう。

──生でオーケストラの演奏を聴くことの魅力をお聞かせください。

右からも左からも違う音色が聞こえてくる体験はオーケストラのコンサートでしか味わえない面白さだと思います。

──今後、演奏家としての目標などお聞かせください。

演奏家としての目標はありませんが、私の周りは人格的にも素晴らしい方ばかりなので、その方々のように、あたたかく、出会えてよかったと思ってもらえるような人になりたいです。

音楽はまさに一期一会。どんな舞台になるか楽しみにしています。

──最後にお客様に、メッセージをお願いします。

音楽は一期一会です。その時にどんな演奏が生みだされるかはその瞬間まで分かりません。聴いてくださる皆様、舞台上の皆様と一緒にどんな時間を過ごせるか楽しみです!



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