バレエ『ドン・キホーテ』キトリ役 水谷実喜さん・バジル役 アクリ瑠嘉さんにインタビュー

日本バレエ協会 「ドン・キホーテ」全幕

歴史ある名作バレエを、じっくりと楽しめる貴重な機会。

日本バレエ協会『ドン・キホーテ』ではイギリスで大活躍中の水谷実喜さん、アクリ瑠嘉さんが凱旋帰国を果たし、世界トップクラスの踊りを見せてくれます。「子ども時代から慣れ親しんだ作品をしかも全幕、日本で踊れることがとても楽しみだ」と、お二人の嬉しそうなメッセージが、稽古中のイギリスより届きました。

水谷実喜(みずたに みき)

英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団プリンシパル。ローザンヌ国際バレエコンクールを機に、イングリッシュナショナルバレエスクールに留学し卒業後バーミンガム・ロイヤル・バレエ団に入団。

アクリ瑠嘉(あくり るか)

英国ロイヤル・バレエ団ファーストソリスト。ローザンヌ国際バレエコンクールでファイナリストとなったのをきっかけに英国ロイヤル・バレエ学校に留学。その後、英国ロイヤル・バレエ団に入団。

小さいときにも出演していた思い入れのある作品です。

──演目をご紹介ください

水谷 『ドン・キホーテ』はスペインのバルセロナが舞台となっていて、私の演じる宿屋の娘キトリと、

アクリ 僕の演じる床屋の息子バジルの恋物語になっております。とくに今回やるバージョンは、マシモ(・アクリ)先生のバージョンで、僕らも小さいときに子役として出ていた作品なんですよ。そういう面でも思い入れのある舞台となりそうで、楽しみにしています。

歴史ある『ドン・キホーテ』はコミカルさが魅力です。

──作品の見どころを教えてください

アクリ 明るくて、コミカルなバレエで、パントマイムも多くて、どの年代の方にも楽しんでいただける作品になっていると思います。そういう点でも昔から楽しんでいただいている作品です。

水谷 また、音楽も(レオン・)ミンクスの有名な曲で、その曲と踊りがとてもマッチングしていて。観ていても踊っていても楽しめる作品なので、人気があるんだと思います。

スペイン人らしいチャーミングさと明るさを兼ね備えた役柄。

──それぞれの役柄を教えてください

水谷 私が演じるキトリは天真爛漫でエネルギッシュな役柄。スペイン人でとても自信もあって、みんなをリードするような存在だと思っています。

アクリ バジルは床屋の息子で、キトリと同じように街のみんなからも人気です。そのうえチャーミングで、何よりキトリを愛している。2人でいつも楽しんでみんなを盛り上げようとしている人物なので、そういう面でもパーソナリティーが僕と重なる部分もあって(笑)。実際に演じていても楽しんで踊れる役柄です。

軽やかな音楽にコメディー要素、初めての人も必ず楽しめます。

──演劇を初めてバレエを観劇するときのコツは?

アクリ そうですね、さっきも言ったように曲がすごくキャッチーで、すごく良いリズムなので、若い方にも楽しんでいただけるかなと思います。難しいリズムの音楽ではなくて、すごく乗れる音楽。自分も舞台の上に行きたくなるような気分になると思いますよ。

水谷 私の好きな部分が、三幕の酒場の場面での演技の部分。そこは本当にコメディー要素があって、初めて観る人でも子供でもわかりやすいと思います。バジルの演技がやっぱり私が好きなところですね。

アクリ いつも笑いが出るところですね!

水谷 そういうところが見どころです(笑)。

日本でバレエ舞台の全幕を踊れる喜び。

──お二人は海外で活躍されてらっしゃいますが、日本で公演することへの意気込みを語ってください

水谷 日本で全幕を踊らせていただける、っていうのはなかなか無いことなので、いつもガラ(コンサート)とかは夏で(全幕を)踊ったりするんですけれども、こうして全幕で舞台を観ていただけるのがすごく楽しみです。

アクリ 僕もこれが初めての全幕の舞台を日本でやる機会なので、思い切って楽しんで、日本のお客様に観ていただければと思います。

バレエの面白さが詰まった作品、初めての人にこそオススメです。

──お客様へメッセージをお願いします

アクリ バレエ『ドン・キホーテ』は物語もわかりやすく、いろんな要素が含まれている作品。踊りも多いし、パントマイム、コメディーも入っているので、僕としては初めてバレエを観に来る方には1番オススメです。

水谷 どんな人にでも観やすいし、バレエが好きな人にはもう観るところがたくさん。テクニックもあり、演技もありで、どんな人でも楽しめるのでぜひ観に来てください。



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